CVE-2023-38035ゼロデイ:Ivanti Sentryの認証バイパスの脆弱性
イバンティ(Ivanti)社のIvanti Sentry(旧 MobileIron Sentry)とは、Microsoft ExchangeサーバーなどのActiveSyncサーバーまたは、Sharepointサーバーのようなバックエンドリソースのためのソリューションであり、サーバー間のデータ同期化のために使用されます。Ivantiは最近、CVE-2023-38035ゼロデイに関する勧告を掲載しました。CVE-2023-38035ゼロデイは権限を持っていない攻撃者にウェブ管理者のインターフェースと管理者サーバーへのアクセスを許す認証バイパス脆弱性です。 Ivanti Sentryのシステム管理者ポータルは以下のような画面で起動され、TCP/8443ポートを通じてアクセスできるようになっています。ウェブサーバーはApache HTTPDを使います。脆弱性公開当時、アメリカ国立標準技術研究所(NIST、National Institute of Standards and Technology)は、CVE-2023-38035ゼロデイに対して「まだ分析を行っている最中で、Ivantiが一部情報を提供していない」と述べながら、CVSSスコアを公開しませんでしたが、本投稿を書く時点ではCVSSv3スコアが9.8で公開されました。 TCP/8443ポートを通じてアクセスできるIvanti Sentryのシステム管理者ポータル Ivantiは公式サイトで脆弱性パッチを公表し、RPMスクリプトを提供しました。バージョンごとの設置スクリプトが存在し、9.15以下のバージョンではまず9.16以上のバージョンに更新した後、新しいRPMスクリプトを使うことを勧告しています。 上記のログイン画面の右上でも「9.17.0」というバージョンが表記されていて、使用中のシステム管理者ポータルのバージョンを簡単に確認できます。 Ivanti Sentryの影響を受けるバージョン解決策(RPMスクリプトを使用)9.189.18.0-3 インストール9.179.17.0-3